君がいるから
第1章 再会
その日はもう、仕事なんて手につかなかった。
もう会う事はないだろうと思ってた人とあんな所で再会して
しかも仕事でもプライベートでも関わっていけるなんて
天にも昇る気持ち、とは
まさにこの事だと実感する。
俺は5時の終業と同時に
はやる気持ちのまま、家に急いだ。
まだかまだかとスマホを気にしつつ、気付いたらあっと言う間に22時を回っていた。
智の社交辞令だったのかな
なんて
鳴らないスマホをちょっと恨めしく見つめて
「…風呂、入ろ」
誰が聞いてるわけじゃないけど、1人呟いた。
それでも、まだどこかで期待してる自分がいて
脱衣場のとこにスマホを置く。
部屋着を全部脱いで、さあ入るかとドアを開けた時
スマホから着信音が響き渡った。
「うわっ」
慌ててそれを手に取ると
期待してた「大野智」のディスプレイ。
軽く深呼吸をしてから
指をスライドさせて、通話をONにした。
「もしもし」
「ごめぇん!寝ちゃったー!」
その声に、俺は盛大に吹き出した。
「智…それ、高校の時のまんま」
そうだ。智って、いつも寝落ちしてたっけ。
睡眠は俺のライフワークだ、とか言って先生にはたかれてた。
「そう?」
「そうだよ。いつも「掛ける!」って言って掛かってこなくて、第一声は…」
「「ごめーんっ!!」」
2人でハモって、お互い爆笑する。
「俺、全然進化なしかぁ」
笑いながらもちょっと拗ねてるのが分かる。
「ふふ。何か安心した」
もう会う事はないだろうと思ってた人とあんな所で再会して
しかも仕事でもプライベートでも関わっていけるなんて
天にも昇る気持ち、とは
まさにこの事だと実感する。
俺は5時の終業と同時に
はやる気持ちのまま、家に急いだ。
まだかまだかとスマホを気にしつつ、気付いたらあっと言う間に22時を回っていた。
智の社交辞令だったのかな
なんて
鳴らないスマホをちょっと恨めしく見つめて
「…風呂、入ろ」
誰が聞いてるわけじゃないけど、1人呟いた。
それでも、まだどこかで期待してる自分がいて
脱衣場のとこにスマホを置く。
部屋着を全部脱いで、さあ入るかとドアを開けた時
スマホから着信音が響き渡った。
「うわっ」
慌ててそれを手に取ると
期待してた「大野智」のディスプレイ。
軽く深呼吸をしてから
指をスライドさせて、通話をONにした。
「もしもし」
「ごめぇん!寝ちゃったー!」
その声に、俺は盛大に吹き出した。
「智…それ、高校の時のまんま」
そうだ。智って、いつも寝落ちしてたっけ。
睡眠は俺のライフワークだ、とか言って先生にはたかれてた。
「そう?」
「そうだよ。いつも「掛ける!」って言って掛かってこなくて、第一声は…」
「「ごめーんっ!!」」
2人でハモって、お互い爆笑する。
「俺、全然進化なしかぁ」
笑いながらもちょっと拗ねてるのが分かる。
「ふふ。何か安心した」