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君がいるから

第6章 一緒に暮らそう


俺も、良い感じに酔っ払ったけど

…雅紀じゃないが、ふにゃふにゃになった智が気になって

やっぱりそれ以上飲めなくなった。


だけど

楽しかったのは事実で

最後に

自分が独り立ちのスタート地点のこの場所で

こうして過ごせた事は

本当に幸せだって思う。






「…翔ちゃん寝ないの?」

寝ていると思った智が

ふいに寄りかかっている俺の肩口から

顔を上げた。

「智…起きたの?」

「ん…」

もぞもぞと肩口から頭を離して

一人で座り直す。

だけど

智の目はまだ眠そうに

半分閉じかけていて。


「…まだ、寝てたら?」

どうせまだ夜中だ。

何気無く時計を見たら

2時を過ぎたところ。


「ねぇ…翔ちゃん…」

「ん?」

どうした?と言おうとしたら

突然智に

唇を塞がれた。


智からキスをしてくるのは

2回目、とは言え

一体何が起きた?と

頭の中がハテナマークでいっぱいになる。


触れるだけの

可愛らしいキスなのに

離れた後の智が

やけに艶めいていて

やたらドキドキしてきた。


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