君がいるから
第6章 一緒に暮らそう
お互いが
ヤバイ!って顔をする。
だけど次の瞬間には
雅紀がニヤリとした。
それが何を意味するのかなんて
欲情した男2人には
言わずとも分かってしまう。
俺はそれに同意するべく
目だけで合図を送った。
「智…もう、止まれないからな」
唇を離して
触れ合う位の近さで囁くと
「あ…」
智は真っ赤になって俯いた。
自分から誘ったくせに
いざそうなると固まってしまう。
そんな姿が可愛くて愛しくて
俺は一度強く抱き締めてから
その体を
ゆっくりと床に押し倒していった。
「ちょ…っちょっと!翔ちゃん?!」
組み敷かれた智が
焦ったように肩を押し戻そうとする。
「やめろって…っ」
大きな声は出せないから、ボソボソだけど
顔は必死。
「…だから、言っただろ」
諦めろ
そう、耳許で囁いてから
目の前の細い首筋に
噛み付くように口付けた。
打ち上げられた魚のように
智の体がしなる。
舌で、そこをなぞると
俺の肩を掴む指先が
少し食い込んだ。