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君と僕。

第4章 君と僕と憤怒

「じゃあ何さ。さっきの」

一身上の都合で辞める会社の女部下に、俺は告白された。
ちゃんと断ったし、好きな子がいるとも伝えた。

その事が夕飯の時に何と無く話題になり、俺は誤解がないようにちゃんと説明した。
断ったし、一瞬もなびかなかったと。

しかし蓮君の返事はどうだ。



『僕と一緒にいて、時雨さんは幸せですか?


子供も産めないのに...


キャリアがあって、こんなカッコイイ時雨さんと


欠陥品の俺じゃ』







一気に頭に血が上った。
せっかく作ってくれた夕飯を半分以上残したまま、俺は蓮君を今までにないくらい荒くベッドに押し倒した。

「俺が惚れた君を傷つける子は、例え君でも許さない」

俺はそっとローターの震度をあげた。
君が仮に欠陥品だと言うのなら、欠陥品に惚れた俺は何なのだろう。

「ひぁっ!んあぁぁあああっ」

俺の気持ちまで、俺の好きな君まで、価値のないモノにしないでよ。

俺は反省して、とだけ言い残してゆっくり部屋を出た。

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