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君と僕。

第6章 君と僕とデート

服を選び買ったはいいが、郵送サービスをしていないと言われ、荷物も沢山だから少し休もうと話した。

「16時かぁ。そろそろ帰る?」

近くの公園のベンチに座り、両手の紙袋を下ろす。
結構歩いたし、蓮君も楽しそうだけど少し疲れているようだ。

「んー...」

「?」

「もう、少しだけ...」

紙袋が食込んで少し赤くなってしまっている手に、そっと蓮君の手が添えられる。

「そうだね」

こんな風に手を繋げることだって、帰ってしまったらきっと無くなってしまう。

「もう1泊しちゃおうか?」

「え?」

「着替えならほら、大量にあるし」

ついでに、と下着や肌着も何着か買っていたので、着替えに関しては何の心配もなかった。
紙袋をポンポン、と叩くと、蓮君が嬉しそうに笑った。

「良いですね!」

近くのホテルを予約して、俺達は荷物を置いてから再び外に出た。
夕飯を何にしようかと話し合いながら、色めく通りを歩く。

裏路地に見つけた和食屋で夕飯を済ませ、近くを散策していく。
何の目的もなく歩くのも、蓮君となら楽しかった。

恋人として堂々といられる時間を大切にしたい。
手を繋いで、他愛のない話をして。
このままいっそ、本当に誰も俺達の知らない所まで攫ってしまいたい。

そんな思いを押し殺して、俺はそっと蓮君の手をより強く握り返した。

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