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棺の城

第3章 序章

どくん………………………どくん………………………どくん………………………

弱々しい、彼女の鼓動

生命活動を維持できないくらいに

ひどく間延びした彼女の脈動

彼女が元気だった頃とは違い

今はもう肋骨の内側で弱々しく痙攣するしかなくなった

その哀れな器官

「ひどく弱ってます…死にそうなくらいに」

僕はせんせいにそう告げる

「よし、宣告しろ」

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