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棺の城

第3章 序章

じょーっ、びゅっ、びゅっ、びゅっ

壊れた噴水のような音をして

僕の背後で飛沫が上がる

壊れた筋肉が

脳の司令を無視して一斉にむちゃくちゃに動き始める

神経を焼き切る、悪魔の薬

下品に大股を開きながら

彼女の手足が弱々しく痙攣する

目を激しく見開いて

口の端から泡を吹きながら

彼女は僕の下で弱々しくのたうち回る

そんな彼女の表情が愛しくて

それを余すことなく記憶に刻んでいく

今までいっぱい

いろいろな彼女たちを見てきたけれど

一人づつちゃんと違っていた

だからこの子も違うんだろう

眼下でのたうち回る彼女を見て

彼女の反応を記憶にしていく

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