4月は君のぬくもり
第4章 晶午の想い
「……ん……?」
眠りから覚めた私。
見慣れない天井に、初めはここがどこかすぐにはわからなかった。
けど横を向いてドキッとなった。
つ、津田君がいるっ。
切れ長のすてきな目で、私のことをじっと見ていた。
ガバッ
「え…っ!?」
私は思わず身を起こした。
頭が少し痛む…。
「先生、気がついたかっ?心配したんだぞ!」
「わ、私どうしたんだろう?
確か玄関の前で、あなたの帰りを待っていたんだわ」
「俺が運んだんだよ。先生の身体すごく冷たくなっててさ。ごめん、まさか待ってるなんて思わなくて…」
「…そうだったの。ありがとう」
「もうちょっと寝ていた方がいい」
「だめよ、もう起きなきゃ。学校に遅れるわ」
「じゃあ先に行けば?俺はまだ寝る」
そんな彼に私は布団を剥ぎ取り、バシッと背中を叩いて言った。
「何甘い事言ってんの!もう遅刻させないからねっ」
「いてぇよ〜っ」
振り向いた津田君は、いつものけだるそうな顔に戻っていた。