4月は君のぬくもり
第7章 ♪Jet'aime★Jet'aime
午前中の休み時間。
オレは我慢がならなく、ついにえみの前の空いていた席に座った。座ったといっても前を向いてじゃなく、すぐ後ろのえみと向かい合う形。えみに用がなければしない態勢だ。
クラスメイト達は、そんなオレとえみを興味津々で見ていた。
オレは虚ろな目をしているえみの前に手をかざし、上下に振った。
すると
「…えっ…誰?」
えみがやっと反応を示した。
オレを怪訝そうに眺めている。
「大丈夫か?ずっとそうしてて」
「あなたに関係ないでしょ。ほっといてよ…」
「いや、ほっとけない。オレえみちゃんが好きだから」
「っ!」
つい口走ったオレに、彼女の目が見開いた。