4月は君のぬくもり
第11章 終わらない想い
晶午side
由衣がいなくなったあとの俺は、また元のすさんだ生活に戻りそうだったが、幸二のおかげで学校には行っていた。
でも心にぽっかり空いた穴は埋められず、苦しかった…。
そんなある日、うちに誰かが訪ねてきた。
ガチャ
「はい……由衣っ!!?」
「はじめまして。私、堀江由衣の姉の麻衣です」
「あっ、ど、どうも…」
「くすっ」
俺は本当にびっくりした。まさか由衣がお姉さんと双子だとは聞いていなかったからな……。
お姉さんは俺に真剣に訴えかけてきた。
「お願いします!
どうか妹を、救ってやってください」
「それはどういう意味ですか?」
「妹に一度会いに行きましたが、げっそり痩せてしまって…以前の明るさがまるでなかったんです」
「えっ…!」
「妹は毎日あなたを思い出して泣いているんです」
「ゆ、由衣の居所を教えてくれますかっ!」
それからお姉さんには俺の転校の手続きを手伝ってもらったり、色々とお世話になったんだ。