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果てない空の向こう側【ARS】

第7章 ツバメ(和也)

次の日の夕方、またインターホンが鳴った。

智「おい、和也、お客さん。」

智兄が俺の部屋のドアを開けた。

和「誰? 国分さん?」

智「いんや、JK。」

和「JKって…?」

智「女子高生に決まってんじゃん。お前も隅に置けないな。」

智兄は、ニッタリといやらしい顔をした。

和「そんなんじゃないよ。」

俺は自室を出ると、玄関に向かった。

玄関に立っていたのは、やはり…。

和「リリー、何の用なのさ。」

リリーは、ニッコリとした笑顔で俺を待っていた。

リリー「何の用って、カズ先生に会いに。」

リリーは悪びれる風もなく、サラッと言った。

和「俺、仕事中だったんだけど。」

リリー「次の作品? 見たい! 見せて!」

リリーは目を輝かせて、俺の腕をつかみ揺さぶった。

和「まだネームだよ。それに、どのみち見せる訳ないだろ。」

俺が断ると、リリーはあからさまにガックリとうなだれた。

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