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果てない空の向こう側【ARS】

第3章 四男・和也(漫画家)

潤「兄貴だよ。漫画家なんだ。今度、月刊ストームでデビューするんだ。」


和「いちいちそんなこと言わなくていいよ。」


俺は潤の袖を引っ張った。


内向的な俺と違って、潤は社交的でいつも堂々としている。


潤「兄貴が出版社のパーティーに出席するんだ。その服を探しに来たんだよ。」


お洒落な店に居心地の悪い思いをしている俺をよそに、潤とオーナーは服を選び出した。


その店にある服はどれも個性的で、普段の俺なら絶対に着ないようなものだった。


和「ねぇ、潤。もっと普通の服でいいよ…。」


小さい声で潤に訴えてみるものの、潤は服選びに夢中で耳に入ってない様子だった。


俺は次々と着せ替え人形のように服を着せられた。

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