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果てない空の向こう側【ARS】

第4章 二男・翔(商社勤務)

村「大学の時に東南アジアを放浪して、ベトナムの屋台料理の豊富さに感動したんや。で、いつかここで店出したるって思ってた。」


翔「それでベトナム語も勉強してたんだな。」


村「とりあえず東南アジアに進出してるうちの会社に入って、金貯めながらチャンスをうかがってたって訳や。」


俺は驚いた。


一見ちゃらんぽらんに見える村上が、こんなに虎視眈々とビジネスチャンスをうかがってたとは…。


村「おそらく俺はベトナム支店に行くことになると思うし、仕事しながら足がかりを作るつもりや。」


翔「そうか…、大きい夢だな。」


村「日本国内ではお好み焼き屋は飽和状態やしな。海外ででっかく当てるで!」


大きな夢を語る村上は、本当にいい顔をしていた。


あふれるバイタリティーで、ベトナム支店も、その先の夢のお好み焼き屋もきっと成功させるだろう。

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