テキストサイズ

おもちゃのCHU-CHU-CHU★(坂内龍弥 ルート)

第5章 皆に秘密のラブラブ出張


 「失礼ねぇ。珍しくはないわよ? ウチはね、昼間よりも夜の方がお客さんが入るのよ。まあ、むかーしホステスをやってたからね。その時の同僚が今じゃ、ママやってたりして、お店の女の子に勧めたりしてくれてるの。だから、出勤前の女の子がよく来るのよ」

 そう言って頼子さんは笑った。成程。それで「一般のお客様で成り立ってるお店じゃない」って言ってたのかと、アタシは頼子さんの話を聞いて納得した。

 「まあ、私の見立てだし、恐らく試着はしなくても、サイズはぴったりの筈だけど……。ああ、そうだ。龍弥の好きそうな下着も見繕ってあげましょうか?」

 頼子さんはそう言うと、下着のコーナーへ移動し、ヒョイヒョイと数点選ぶ。

 (頼子さん、龍弥さんの下着の好みとか知ってるんだ……。エッチしてないって言ってたけど……)

 二人のあらぬ姿を想像し、胸が痛くなる。

 「あの人と私って、女の子の好みとか、相手に求める事とか、似てるのよねぇ……。だから一番の理解者なのよ。変な意味じゃなくてね」

 そう言うと、頼子さんは選んだ下着をアタシに当てて、「あーあ。コレを見るのが私じゃなくて、なんで龍弥なんだろう」と嘆く。以前に聞いた「誰よりも知っている」と言う言葉の意味は、深い意味じゃなくて、同じタイプを好きになると言う点で、理解が出来ると言う意味だったのかと安心した。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ