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おもちゃのCHU-CHU-CHU★(坂内龍弥 ルート)

第5章 皆に秘密のラブラブ出張


 頼子さんの「龍弥も私も」と言う言葉に、胸がツキンと痛む。それに深い意味はないんだとしても、二人の繋がりが強いんだって感じてしまうのだ。アタシは一生、この感情と闘わなければならないのかな。

 正直に言って、頼子さんが羨ましい。恋愛感情の伴わない愛は、余程の事が無い限り、冷める事がない。ましてや、龍弥さんとの間に子供まで居るのだもの。お二人の縁が切れる事はないんだろうな。

 「んー……。じゃあ、珠子ちゃんは龍弥に女として愛されなくていいの? だったら、龍弥とは親友になって、私と恋人同士にならない?」

 頼子さんはそう言うと、アタシを壁際まで追い詰めて、壁ドンをする。壁と頼子さんに挟まれて、アタシは逃げ場を失い、タジタジになってしまった。頼子さんの綺麗な顔が、目の前に迫ってくる。それはキスしてしまいそうな程の近さで、アタシの心臓はバクバクと暴れ始めた。

 「なんてね? 冗談よ。私は龍弥の幸せを願ってるもん。色々と迷惑を掛けたから。龍弥には、子供まで与えてもらって、好き勝手やらせて貰って、沢山助けて貰った。だから、今度は私が龍弥を応援する番ね」

 そう言って頼子さんは笑うと、アタシの身体からスッと離れた。

 「さあ、これくらいあれば、この夏はきっと大丈夫だと思うわ。龍弥の家の方に届けておくから、後は彼から受け取ってね。これだけの量の洋服、家に持って帰れないでしょう?」

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