君が教えてくれたこと。
第2章 初めての感情。
夕緋が入ってきた。
私を見るなりバカにするように
「なんだ。本当に待ってたのか。」
と言った。
…あ。喋った。
私は驚きながらも、ニコリ。と笑った。
「当たり前でしょ。私は世話係だもん!」
「そっか…。」
夕緋は素っ気なく言い放つ。
「じゃー行こっか。」
私は夕緋に学校を案内した。
「ここが保健室。怪我したり、体調悪かったりしたら無理しないでここに来てね。」
「……。」
「ここが図書室。うるさくすると凄い怒られるから静かにしてね。」
「……。」
夕緋は無言でついてくる。
校内中の教室を私は紹介する。
「最後にここが職員室。先生達に用がある時はノックして入ってね。」
「……。」
「じゃークラス戻ろっか。」
私と夕緋はクラスに戻った。
「私は先帰るね。もうすぐ最終下校時間だから早く帰りなよ。」
私がそう言い、クラスを出ようとすると_______。
「なぁ。」
夕緋の声が私を引き止める。
「ん?何?」
私が振り向き、答える。
「お前は他の奴とは違うのか?」
少し悲しそうで苦しそうな夕緋の真っ直ぐな瞳が私を見つめる。
昨日とは少し違う。
助けを求めているような目。
「どういうこと?」
私が聞き返す。
「お前は誰かに好かれようと良い顔ばかりしようとしない。どうしてだ?嫌われるのが怖くないのか?俺のことが怖くないのか?」
夕緋は何かと戦ってでもいるような瞳を私に向ける。
変な質問……。
私は夕緋の方に向き直して言った。
「大勢の人に、自分を作ってまで好かれようとは思わない。素の私を大切にしてくれる人が1人、2人いるだけで私は幸せだもん。夕緋君は夕緋君だよ。怖がることなんてなにもない。夕緋君もきっといつか本当に貴方を大切と思ってくれる人と巡り会える時が来るよ!」
夕緋は驚いたような顔をして
「そっか……。」
とだけ言い、窓の外の夕陽を眺めた。
その横顔は赤く暖かい夕陽に照らされてか、さっきとは違い、穏やかで少し笑っているように見えた_______。
私を見るなりバカにするように
「なんだ。本当に待ってたのか。」
と言った。
…あ。喋った。
私は驚きながらも、ニコリ。と笑った。
「当たり前でしょ。私は世話係だもん!」
「そっか…。」
夕緋は素っ気なく言い放つ。
「じゃー行こっか。」
私は夕緋に学校を案内した。
「ここが保健室。怪我したり、体調悪かったりしたら無理しないでここに来てね。」
「……。」
「ここが図書室。うるさくすると凄い怒られるから静かにしてね。」
「……。」
夕緋は無言でついてくる。
校内中の教室を私は紹介する。
「最後にここが職員室。先生達に用がある時はノックして入ってね。」
「……。」
「じゃークラス戻ろっか。」
私と夕緋はクラスに戻った。
「私は先帰るね。もうすぐ最終下校時間だから早く帰りなよ。」
私がそう言い、クラスを出ようとすると_______。
「なぁ。」
夕緋の声が私を引き止める。
「ん?何?」
私が振り向き、答える。
「お前は他の奴とは違うのか?」
少し悲しそうで苦しそうな夕緋の真っ直ぐな瞳が私を見つめる。
昨日とは少し違う。
助けを求めているような目。
「どういうこと?」
私が聞き返す。
「お前は誰かに好かれようと良い顔ばかりしようとしない。どうしてだ?嫌われるのが怖くないのか?俺のことが怖くないのか?」
夕緋は何かと戦ってでもいるような瞳を私に向ける。
変な質問……。
私は夕緋の方に向き直して言った。
「大勢の人に、自分を作ってまで好かれようとは思わない。素の私を大切にしてくれる人が1人、2人いるだけで私は幸せだもん。夕緋君は夕緋君だよ。怖がることなんてなにもない。夕緋君もきっといつか本当に貴方を大切と思ってくれる人と巡り会える時が来るよ!」
夕緋は驚いたような顔をして
「そっか……。」
とだけ言い、窓の外の夕陽を眺めた。
その横顔は赤く暖かい夕陽に照らされてか、さっきとは違い、穏やかで少し笑っているように見えた_______。