【銀魂】神楽総受け 短編集
第2章 【沖神】巡り巡って ※死ネタ
私、神楽には最近『かれし』というものができた。
恋とは恋愛とはどういうものなのか今でもあまりわかってはいないけど、それは、すっごく甘くてキラキラしてて、毎日がドキドキで包まれていること。
そう、姉御こと志村妙に教わり、特定の人と会うとドキドキして動悸が激しくなる事が分かって、その人が他の女の人と仲良くしてるのを見ると、嫌な感情が心の奥から湧き上がってきて、初めて自覚した。
それが恋なんだと。
私は、彼に特別な感情を抱いているのだと。
今私は、お気に入りのピンクのチャイナドレスに紫の番傘を持って彼との待ち合わせ場所、駄菓子屋に向かっている。
今日は、暑いからアイスを奢ってくれるらしい。付き合うまでは酢昆布1個買って貰うのにも大変だったのに、付き合い始めたら何も言わなくても何か買ってくれる。別に貢がせているわけではないけれど。
最初の頃はこんな奴好きなんかじゃないって意地を張ってたけど、段々それも辛くなって、気づいたら想いを伝えてた。でも、後悔なんかしてない。きちんと想いは届いた。受け止めて、返してくれた。
今でも、懲りずに喧嘩はするけど、私を見る目が少しだけ優しくなった気がする。
付き合って少し経てば、知らなかった面がどんどん見えてくる。例えば、とても心配性だったり。たまーに凄く優しかったり。照れ屋だったり。でも、ヘタレだったり。新しい一面を知る事が出来るのはとても嬉しくて、毎日でも会いたい。でも、お互いいつ命を落としてもおかしくないし、アイツの一番は、私の一番は互いじゃない。
アイツは真選組を優先としてるし、私だって万事屋が最優先だ。
お互いそれをわかってるから、色んな人におかしいって言われてもやっていけるのだ。
それなりの覚悟があるから。
そろそろ駄菓子屋が見えてきた。
駄菓子屋の前には、今日は非番なのだろう。緑の袴を着た真選組一番隊隊長である、沖田総悟が立っていた。 私の彼とはコイツの事だ。
私の彼氏は、18歳という歳で真選組の隊長格であり、真選組随一の剣の使い手である。自慢ではないけれど、凄く強い。まぁ、私の方が強いけどナ。
私は、少し歩を速めて大きく手を振る。
神楽「おーい!沖田っ!」
沖田「......っ!」
神楽「ごめん、待ったアルカ?」
沖田「いや、今来たとこでィ。」
その後は、アイスを奢ってもらい、いつもの公園へ。