君がいるから~Sweet Life~
第7章 i
「あーもう、面倒くさいなぁ!
いいじゃん、ダメならダメで。…今どきバツがつくのなんて珍しくないって!
…だから、好きにさせなよ」
うん、翔ちゃん…
最後は投げたね(笑)
でも、「大人」なんだからそれが普通の考えなのかな
いつまでも親が出るものでもないんだよね
「…もういいわ」
おばさんが溜め息をついた
「修もあんたも、好きにすればいいわ。
…でもね?」
「おわっ!」
いきなりおばさんが俺を抱き締めてきた
「大野くん…いやいや智は、私の可愛い嫁…ううん、息子よ!!」
…何だかもう、この親子が分からない
とりあえず、認めて貰えてるならいいのか?
俺と翔ちゃんは、公認って事でいいんだよね?
「ちょっと!智から離れろ!」
「やぁよーだ」
「ぐぇぇ…」
…勘弁してくれ
俺はオモチャじゃねぇ
力一杯抱き締められてると、例えそれが女性でも苦しいもんは苦しい
「おばさ…マジでくるしい…」
俺がもがきながら、何とか声を絞り出したら
「あらやだ!ごめんね!」
ようやくおばさんの腕から解放された