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君がいるから~Sweet Life~

第8章 f


何となく気まずいまま、3日が過ぎた時

お互い仕事中の時間に
智からLINEが入った

『今日は早く帰ってこれる?』

このメッセージの意味はすぐに分かった

…ついに、決めたんだ
この間の答えを

聞きたいけど聞きたくない

どうしようもなく、不安に襲われる

だけどもう、覚悟を決めたんだ
受け止めるって決めたんだ

『帰るよ』
俺はそれだけを返信して

深く、深呼吸をした


「…櫻井さん?」
そんな俺を見ていた二宮が、心配そうな顔をする

二宮には、話してあった

だから
「ああ、…今日、答えを聞くよ」

大丈夫、と笑って見せるけど
二宮の顔はやっぱり晴れなくて

「良い答えが出るといいですね」
それでも無理矢理笑顔を作るから

「んな顔すんなよ!俺は大丈夫だから」
二宮の髪をガシガシして、深く頷いて見せた


「あー…っ髪がぐしゃぐしゃ!」

「可愛いぞ、その頭も」

空気が重くならないようにする二宮が
…悲しく見えた

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