君がいるから~Sweet Life~
第9章 3×e
「嘘だよ」
智がジャケットを脱ぎながらふにゃんと笑う
「ケーキ見て、思い出した
…覚えてたんだ」
「当たり前だろ?…ほら、早く着替えておいでよ」
これでもかと並べられた料理と、二人にしては大きなケーキの意味まではどうやら分かってないようだ
智が着替える為にリビングを出てすぐに、クローゼットの中に声を掛ける
「はーい」
コソコソと出てきた二人が楽しそうな顔でテーブルの前に座る
着替えた智がここに入ると、目の前にこいつらがいると言う最初の…いや、2つ目?のサプライズ
「お待たせーっ…て、えええっ?!」
予想通りの驚きよう
目をまんまるにして、再び固まってる智は
「大ちゃん!」
「大野さんっ」
満面の笑みで出迎えた二人を見て、みるみるうちに破顔した
「マジで?!」
「「お誕生日おめでとう!」」
「うわ、うわ!マジか!」
こんなに嬉しそうな顔、久しぶりに見たな
智ってば目ぇ潤んでるし
俺も嬉しいよ、凄く