君がいるから~Sweet Life~
第10章 Happybirthday to 智
「誕生日?」
「そ。もうすぐだろ」
「あ、そっか。そうだった」
ほにゃ、と笑う智は自分の誕生日にさして興味がないらしい
俺の誕生日にはサプライズ仕掛けたりするくせに
まあ、あれ欲しいこれ欲しいとねだる奴よりは数千倍はマシだ
…智にならねだられても構わないけどさ
「だからさ、プレゼント何が欲しい?」
「翔ちゃん、俺を驚かせようってのはないんだね」
智が苦笑したけど、仕方ないだろ
もし喜んで貰えなかったら、とか
欲しいものじゃなくてがっかりさせたら、って考えると怖くて出来ないんだよ
そんな事、智には言えないけど
「サプライズがいいなら、雅紀とか二宮呼ぶか」
「言った時点でサプライズじゃないし」
「あ、そうか」
「うーん、でも欲しいものって思い付かない」
うん、その答えは想定内
だけど言って貰わないと、ただケーキ食って終わってしまう
あ、いいこと考えた!
「俺がケーキを作るってどう?」
恋人の愛情たっぷり手作りケーキ、良くね?