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君がいるから~Sweet Life~

第4章 2×e




「~~…ムカつく」


足元には、ずっしり重くなったクーラーボックス

けれど

思いきり不貞腐れた態度をしてるのは

…智



「たまたまだよ、たまたま…」

苦笑いするしかないのは

…俺



今回は初めて、俺も一緒に釣りを行ってみた

智に教えて貰いながら

ただ何となく、ではあったんだけど

次から次に魚は俺の餌に食い付いて



これだけ釣れたら、面白くなるのかも?

って考えたけど

やっぱ俺は、釣りは苦手だ

…またやりたいとは思えない



けど今、それは絶対に口にしちゃダメだ

そんな事したら

智は更に剥れるのは目に見えている



「翔ちゃんがそれ、捌いてよね」

コツン、とボックスを軽く蹴った智は

相変わらず唇を尖らせてて


「いやいやいや…俺が出来るわけないから!」

出来ないの分かってて、そんな事を言う


俺に包丁持たせてみろ?

魚なんか、あっという間にミンチになるぞ?



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