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君がいるから~Sweet Life~

第4章 2×e


そうやって

不貞腐れた後、謝るよりも先に自分に折り合いをつけるの

分かり易すぎて

可愛くて仕方ない


しかも、それ

高校生の時から一緒だよ?


そして、自分の気持ちを落ち着けたら

次は…


「ごめんね、翔ちゃん」

ほら、謝ってきた


「もういいから、ね?」

俺のこの返しも…多分同じ



「また、雅紀に電話する?」

智が作業をしたまま、目線を向けた

「掛けてみようか」


よろしく、と言って

また目線はまな板に戻した智を背に

俺はスマホを取り出した





「あ、まさ『翔ちゃん?!』」

俺の言葉を遮って

雅紀が悲痛な声を響かせる


「な…どうしたんだよ」

『かずがね、怒っちゃって…』

「は?」

何?て言おうとしたら

後ろから


ー櫻井さんち、行くから!!

二宮の珍しく怒った声と、バタンと乱暴にドアを閉める音が聞こえてきた

『ちょっ…かず!待ってっ』

えーと

ケンカ中?



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