君がいるから~Sweet Life~
第4章 2×e
「雅紀?」
『ごめんね翔ちゃん!とりあえずかずが行ったからよろしく!』
全然話にならないまま
通話は一方的に切られてしまった
「翔ちゃん?」
あっけに取られていた俺に
不思議そうに智が声をかけてきた
「よく、分からん…あ、でも
二宮がとりあえずうちに来るみたい?」
「え?」
「何か…タイミング悪かったかも」
ポリポリと頭を掻いて、苦笑いを浮かべるしかない
「そうなの?」
智はあまり気にならない、と言った感じに
尚も作業を続けていた
同じマンションだからか
すぐに家のチャイムが鳴った
「来たみたいだね」
ふにゃ、と智が笑う
俺は二宮を出迎えるべく、玄関に向かった
鍵を開けるとすぐに、勢いよくドアが開いて
二宮が飛び込んできた
勢いのまま、俺に飛び付いてくる
「うぉっ!」
いつも比較的冷静な二宮の信じられない行動に
俺は驚くしかなかった
一対何が起きた?!