君がいるから~Sweet Life~
第5章 t
まさか?
雅紀がもし本当に浮気して、写真撮ったとして
それをうっかり放置とか…有り得るか?
…うーん
100%ない、とは言えないか
俺もそこまで雅紀を知ってるワケじゃない
「ねぇ、にの…どんな写真?」
智が興味津々に身を乗り出した
ちょっと面白がってないか?お前…
「女の子が、雅紀にキスしてる写真」
「「マジで?!」」
思わず声が重なった
ただ並んでるだけならともかく
キス、なんてなぁ…
でもなんか、不意に落ちないんだよなぁ
「昔の写真とかじゃなくて?」
雅紀を庇うわけじゃないけど、それも考えられるよな
「日付が、1ヶ月前でした」
「あ、そう…」
…何も言えねぇ
「雅紀は何て言ってるんだよ」
「違う、誤解だ、ってそればっか」
…ーそんなの、浮気の常套句でしょ
また、二宮の目が潤み始めてきた
肩が震えてきてる
「わ、待て!泣くなって」
「だってぇ…っ」
また背中を擦るか、と立ち上がった時
部屋のチャイムが鳴り響いた