君がいるから~Sweet Life~
第5章 t
智に写真を渡すと、引ったくるように奪って
マジマジと見つめた
「…俺、だね」
あ、ショック受けてる
「えーと…雅紀、説明してくれ」
「うん…
社員旅行、行ったでしょ?…そこで、大ちゃん部長と課長にいじり倒されて、ベロベロになって」
何だと?
俺の眉がピクリ、とした
智が、さっと下を向く
「でね、余興で女装したら大ちゃんノリノリになっちゃって
女子社員にメイクしてもらったら、弾けちゃって…」
「で、この写真か」
「マジで覚えてない…」
「だってあのあと、すぐ寝ちゃったもんね」
「だから、帰りにやたらと笑われてたのか…」
「他には…?」
何かやらかしてないか、と俺の声に怒りが混じる
雅紀が慌てて両手を前で振った
「それはない!ちゅーも俺だけ!他は俺が阻止したから!」
はぁー!と盛大な溜め息をついた二宮が立ち上がった
「すいません…おれ、帰ります」
「い…いいのか?」
「はい、誤解は解けたけど…ちょっと1人になりたいんで」