君がいるから~Sweet Life~
第7章 i
じっと俺を見つめる翔ちゃんの瞳は
真っ直ぐに俺を捉えている
「そんなの…」
ー…言える訳、ないだろ
って言おうとして、…言葉を失った
だって、翔ちゃんの顔は
さっきまでの揶揄うような顔じゃなかったから
「俺さ、ちゃんと言おうと思ってるよ」
翔ちゃんの左手が、俺の右の頬を包む
「智は、俺の恋人で
…一生傍にいるつもりだって」
思わず自分の唇が歪んだのが分かった
だって翔ちゃんは、本気で言ってる
「そんなの…ダメに決まってるだろ」
「智…?」
泣きそうになるのを堪えながら、翔ちゃんを見上げた
「ダメだよ、親を悲しませたくなんか…ない
悲しませちゃ、…ダメだ」
「…残念だけど」
「え?」
「うちの親、智との関係知ってるし」
「あ、そうな……って、はああ?!」
てへ、と笑う翔ちゃん
いやいや、てへ、じゃねーし
さっきまでの俺のシリアスな場面を返してくれ!
「いつっ!?…いつ言ったの?!」
「ん?一緒に暮らすって決めた時だよ」