恋しちゃ……ダメなのに
第2章 仮初の幸せ
その時の私は気付かずにいた。
透さんと居る事で嫌な事も忘れることが出来るぐらい幸せを感じていたから。
そして、この日々がずっと続くそんなことは無いのに私はそれを願っていた。
「奏ちゃん、ちょっと来週は家の法事で休むからここに来れなくなるんだ」
「法事?」
「ごめん、ごめん。法事なんて知らないよね」
「分からないです」
「法事ってのは簡単に言うと亡くなった人が居てその人の為に線香とかをみんなであげようねって感じかな」
「誰か亡くなったんですか?」
「親戚の人がね。ちょっと病気で亡くなったから告別式にね」
「悲しい……ですね」
「そうだね。でもね、人はいつか死ぬんだ。それが早いか遅いかの違いだけなんだ」
私は身近な人が亡くなった経験とかなく、どんな気持ちなのかと考えていた。
「奏ちゃんが気にする事は無いよ、来週は桜さんが俺の時間に入るから何かあったら桜さんと女の子同士で話しててね。俺だとやっぱり力に慣れない部分あると思うし」
「そ、そんなことありません。透さんは私の恩人ですし、とっても救われました」
「そういってくれると助かるよ」
と、また頭を撫でる為に手で引き寄せられる私。
「もう、またですか?」
「ごめんねー」
と言いつつ私はされるがままになる。
やっぱり私も撫でられるのが好きになっていた。
これも透さんのせいだ。
なんて言いたくても言えないので、黙ってこの時間を楽しむことにした。
透さんと居る事で嫌な事も忘れることが出来るぐらい幸せを感じていたから。
そして、この日々がずっと続くそんなことは無いのに私はそれを願っていた。
「奏ちゃん、ちょっと来週は家の法事で休むからここに来れなくなるんだ」
「法事?」
「ごめん、ごめん。法事なんて知らないよね」
「分からないです」
「法事ってのは簡単に言うと亡くなった人が居てその人の為に線香とかをみんなであげようねって感じかな」
「誰か亡くなったんですか?」
「親戚の人がね。ちょっと病気で亡くなったから告別式にね」
「悲しい……ですね」
「そうだね。でもね、人はいつか死ぬんだ。それが早いか遅いかの違いだけなんだ」
私は身近な人が亡くなった経験とかなく、どんな気持ちなのかと考えていた。
「奏ちゃんが気にする事は無いよ、来週は桜さんが俺の時間に入るから何かあったら桜さんと女の子同士で話しててね。俺だとやっぱり力に慣れない部分あると思うし」
「そ、そんなことありません。透さんは私の恩人ですし、とっても救われました」
「そういってくれると助かるよ」
と、また頭を撫でる為に手で引き寄せられる私。
「もう、またですか?」
「ごめんねー」
と言いつつ私はされるがままになる。
やっぱり私も撫でられるのが好きになっていた。
これも透さんのせいだ。
なんて言いたくても言えないので、黙ってこの時間を楽しむことにした。