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恋しちゃ……ダメなのに

第2章 仮初の幸せ

目が覚めると少し楽になっていた。
少なくとも先ほどのようなめまいはなくなっていた。

ゆっくりと起き上がろうとしてみる。
痛みが走ると思ったけど今回はなかった。

先ほど吐いて汚したであろうシーツも服も変わっていた。

周りを見ると誰か居るかなと思ったけど誰も居ない。
そして随分と広い部屋で個室のようだった。

時計があり見ると9時を回っていた。

少し安心したらお腹があまり可愛くない音を出していた。

「お腹……空いた」

それに喉も酷く渇いていた。

誰も居ないしナースコールすればいいのかな?
と思い押してみる。

2分ほどでナースさんが部屋に来てくれた。

「どうしたの?どこか痛い所とかあるの?」

「頭が少しまだ痛むのですがそれよりも、お腹が空いて……」

私は朝食べたものを先ほど吐いてぶちまけていたし何時間経ったか分からないけど夜でお腹がもうへりすぎて痛いぐらいだった。

「ちょっと待っててね今持ってくるから」

それから5分ほどして先ほどのナースさんが戻ってきた。

「あんまりがっつくとお腹がびっくりしちゃって吐いちゃうからお粥で我慢してね」

ナースさんがゆっくりと食べさせてくれた。

食べ終わりお腹が膨らむとまた強烈な睡魔が襲ってきた。

……怖い。

涙が出てきて、ナースさんがゆっくりと手を握ってくれた。

「大丈夫だよ、今はゆっくりとおやすみ」

と頭をなでてくれ私は震えが止まり、睡魔に身を委ねた。

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