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黒猫と竜は白薔薇に恋をする

第3章 初仕事は探し物?

首から下を見下ろせばーーとろけきったアイスのようにのびきった、変態猫がしがみついたまま。暁はうんざりした顔で呟いた。


「……いい加減解放してほしいんだけど」

「では、姫をここへ呼ぶとしよう。新しい騎士に会えることを楽しみにしていたからな」

「あんたが呼びにいくわけ?」

「いや、その必要はない」

「どういうことーー」


暁が言い終わる前に、扉が勢いよくバーンと開けられる。


三人の目の前にいたのは全身純白の少女。雪より白く幻想的な美しさを兼ね備えた少女は、とても嬉しそうに微笑んだ。


これが騎士と姫の最初の出会いだった。


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