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キミまでの距離

第4章 いくつもの夜

お風呂、今日は溜めたから、ゆっくり入っておいで、と風呂場へ連れて行った。

「お待たせ。雅紀もどうぞ。」

上がった和と入れ替わりで風呂に入る。

和にはビールを渡しておいた。

俺も、気持ちよかったー、と風呂上がりのビールを飲んだ。

和に2本目を勧めてソファの和のとなりに座る。

和の髪の毛から俺んちのシャンプーの匂いがして嬉しくなった。

髪を撫でて…薄い唇に俺のそれを重ねる。

角度を変えて、何度も。

唇の隙間に舌を差し入れると和は恥ずかしいのか舌を引っ込めた。

上唇を啄ばんで。
下唇も。
ベロンと舐めてからもう1度、舌を入れてかき回すと和が おずおずと舌を絡めてきた。

絡まり合う舌と舌。

吐く息も荒くなってきて、キスの音もして。
目を開けるとトロンとした色っぽい和がいて。

聴覚も視覚もおかしくなりそうだ。

「和?」

「ん?」

ちゅーっ、ってキスしてから、

「好き。大好き。」

首筋に顔を埋めた。

「んっ。はぁ…。」

和は声にならない声で、

「雅紀…雅紀…好き…。」

何度も名前を呼んだ。

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