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キミまでの距離

第4章 いくつもの夜

お昼、何食べよっか?

ふたりで冷蔵庫の中をチェックして簡単なパスタにしよー、と作ることにした。

夜ご飯の材料は後で買いに行こう、って。

掃除したり洗濯したり。

なんでかなぁ。
普通のことが楽しい。

そこに和がいるだけで。
すごく落ち着く。

そんでもってバカップル?だよね。
どこにいても、ちゅーしてしまう。

深くならないように気をつけて。

キッチンで料理しながら。
リビングで洗濯物をたたみながら。

甘い甘い口づけを交わす。
ふふふと笑って照れて下を向く。
俺たちってキスを覚えたばかりの子どもみたいだ。
恥ずかしいのに…したい。
たぶんそれは夜の方も。

シたい。

それこそ思春期真っ只中な男の子みたいだ。

買い物行って、帰りにたこ焼き屋さんを通ったら食べたくなって一つ買って近くの公園で食べた。

夜ご飯は和のリクエストでハンバーグ。
あんまり作ったことないけど。
和の好物なら上手く作れるようになりたいし。

ちょっとパサパサで不恰好なのが出来たけどソースが上手く出来たから、おいしかった。

ご飯も済ませてもう風呂入って寝る、って流れの時間。

寂しい気分になる。

「ね。今日もお泊まりしてよ。」

片付けながら言うと、

「俺も言おうと思ってた。」

和がポツリと言った。

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