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キミまでの距離

第6章 独占欲

元気になって欲しい。

いつもの雅紀に戻って欲しい。

雅紀の部屋に帰って来て、できることすべてをしてあげようと思った。

まずお風呂を沸かそう。
そして湧いた合図が鳴ると雅紀の手を取る。

「一緒に入ろ?」

雅紀はびっくりしてるけど、その驚いてちょっと開いてる口にちゅーしてから手を引いて連れて行った。

1枚ずつ雅紀の服を脱がしてると、雅紀も俺の服を脱がしてきた。
もうドキドキして心臓が飛び出そう。

風呂場に入ってシャワーで簡単に流して湯船に浸かる。

雅紀の背中に抱きつく形で入った。

「あったかいね。気持ちいー!」

俺が喋りかけても雅紀は喋らない。

「ねぇ。笑ってよ。」

背中に話しかける。

「雅紀ー?好きだよ。大好き。

今日さ…うれしかった。

“こいつ、俺のだから。”

って言ってくれたの。」

「……。」

「はじめて会った時に言ってくれた言葉。
それがホントになるなんてね。」

ふふふって笑って背中に唇を押し当てた。
ほっぺもくっつけて。
俺は幸せを感じてるんだけど。
雅紀は?
不安なの?

雅紀が俺をクルッと回して向き合う形になるとじっと見て。
優しい口づけをくれた。
今日はじめて雅紀からしてくれた。

「和のことが好きでおかしくなっちゃったのかな。誰にも触らせたくない。」

俺の肩口に顔を埋めたからその顔を撫でる。
頬にキスをして少しこっちを向いてくれた隙に唇に唇を押しつけた。

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