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ネットに落ちてた怖い話

第56章 昔田舎で起こったこと

B「何もねーなー、もう一軒の方行ってみるか!」

A「そーだなー。」


裏口に向かって廊下を歩いていく時、何気なしに玄関を振り返ってみた。

さっき鏡越しに人形が見えた場所だったが、おかしい。

そうだ、おかしい、見えるわけが無い。

この位置から人形は壁の死角になってて、俺たちは斜め前から鏡を見てる。

鏡は人形に向かって正面に向いてるわけだから、鏡に人形は映らない。
今も、人形ではなく何も無い靴棚が見えてるだけだ。

俺は鏡から目が離せなくなっていた。

その時、前を歩いていたCが声を上げた。


C「開いてる!」


和室にあった小箱の蓋が開いて、蓋は箱に立てかけられていた。


A「え?何で?」

B「ちょ、誰だよ開けたのw」


AB兄弟はヘラヘラしていたが、額には脂汗がにじんでいた。


A「おいB、隣の葛篭見て来い」

C「何で、Bが悪戯したの?何で開いてるの!」

B「あ、開いてる!こっちも!開いてるよ!」

A「なんだよそれ!何で開いてんだよ!?」


今でも何でこんなことしたのか分からないが、AB兄弟が叫んだのを聞いて急いで玄関に向かった。

ガラスの箱に人形は無かった。

人形は…玄関に立っていた。

俺は叫び声を上げた、つもりだったが、声がかすれてゼーゼー音がするだけだった。

口の中がカラカラで、ぎこちなくみんながいる方に歩いて行くと、AとBがもみあってる声が聞こえた。

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