テキストサイズ

ネットに落ちてた怖い話

第59章 アケミちゃん

「うへぇあああああああああああああああ!」

俺はかなり情けない叫び声を上げて地面にしりもちをついた。

アケミちゃんはそれがおかしかったのか、俺を見下ろしながらクスクスと笑っている、その笑顔がやっぱりかなり可愛くて、可愛いからこそよけいに不気味だった。

こんな情けない状況でも、それでも俺は虚勢を張って

「この前と言い今回と言い、なんで場所がわかるんだよ!」

とかなり強気に質問を投げつけた。

するとアケミちゃんは、またクスクスと笑いながら

「だって、○○君のジーンズのポケットの中に“私”がいるから、どこにいてもわかるよー」

と言い出した。


訳が解らない、こいつやっぱおかしい

いわゆる「本物」ってやつに出会ったことは無いが、これが本物というやつなんだろう

俺があっけに取られていると、アケミちゃんは

「お尻のほうの右のポケットだよー」

と言い出した。

どうやらポケットの中を確認しろということらしい。

逆らったら何をされるか解らない

おれは地面に座ったまま腰を少し浮かせポケットの中を確認してみた。

すると中に何か長細い物がある

乾電池?と思いながらそれを取り出すと、街灯の薄明かりに照らされたそれは人の指のようなものだった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ