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ネットに落ちてた怖い話

第60章 巣くうもの

Bは少しKYなとこがあって、Aに距離置かれてるのもあんまり解ってないっぽく、車中で初めは面白そうにお喋りし続けてたが、すぐに欠伸をし始めた。

「バイトとかで疲れてんのかなー。眠い~」

 眠そうに呟くBに、Aが

「寝てなよ。着いたら起こしたげる」

「ありがと。ごめん、少しだけ寝る」

Bは運転してる奴に断ってうとうとし始め、Aは黙って窓の外を見てた。


で。着いたときもBは起きなくて、もはや完全に熟睡。てか爆睡。

「寝かしとく?」

って俺らが顔を見合わせたら、Aが

「連れてくね。後で怒るよ、置いてったら」

ってBを担ぎ起こして、強引に車から出したんだよ。

仕方ないからCが背負ってやったんだけど、AはBの手を掴んでて、他の車の奴らが降りてきたら、一番先頭に立って歩いてった。

そこにあった古い家は、普通に不気味な空き家で、皆は結構もりあがって、

「うわー」

とか言ってた。

Bは起きないまま。
AはBの手を掴んだまま。

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