ネットに落ちてた怖い話
第62章 喪服の女
Bの部屋に入ると、Bがやっと廃屋の二階で見た事を話し始めた。
階段を登りきる辺りで、Bは何かを引っ掻くような音が二階の部屋ではなく、二階にある壁そのものから聞こえている事に気付いたらしい。
そして、音のする壁がどこなのか探していると、月明かりに照らされた一番
奥の壁に何か黒っぽいしみのようなものがあるのを発見した。
音はどうやらその壁から聞こえてきているようだったという。
ここまで聞いて、俺は「それだとその壁のある部屋の中から聞こえているって可能性もあるんじゃね?」と聞くと、Bは「いや、それなら音が少しこもるから解るだろ、まあ説明するから聞いてくれ」といって話を続けた。
黒い沁みのようなものを凝視していると、まず壁から人の手が伸びてきて
壁を引っ掻き出し、次に顔、体、足という順に喪服を着てガリガリに痩せた老婆?のような人影が出てきたらしい。
そしてその老婆は、完全に壁から出てくると廊下に正座し、壁をガリガリとまた引っ掻き出したんだという。
Bはここまで話すと一瞬身震いして右手で左腕の肩の辺りを触りながら、
「俺、それをじっとみてたんだよ、そしたらさ、その婆さんがこっちを振り返ってニヤニヤって感じで笑ったんだよ…」
それで俺に「こっち見た、早く逃げろと」言った部分に繋がるらしい。
Bは続けて「あのニヤニヤ顔はヤバかった…月明かりだけで薄暗かったけど、『悪意のある顔』ってのがどういうものか、俺はほんと良く解ったよ…」と、そして
「あの顔一生忘れられねーよ…」と頭を抱えて黙ってしまった。
Bの態度を見て全員沈黙してしまったのだが、暫らくしてAが「そんな事より
DとEだ、あいつら最悪だろ!俺たち見捨てて逃げやがった!」とかなり怒っている。
階段を登りきる辺りで、Bは何かを引っ掻くような音が二階の部屋ではなく、二階にある壁そのものから聞こえている事に気付いたらしい。
そして、音のする壁がどこなのか探していると、月明かりに照らされた一番
奥の壁に何か黒っぽいしみのようなものがあるのを発見した。
音はどうやらその壁から聞こえてきているようだったという。
ここまで聞いて、俺は「それだとその壁のある部屋の中から聞こえているって可能性もあるんじゃね?」と聞くと、Bは「いや、それなら音が少しこもるから解るだろ、まあ説明するから聞いてくれ」といって話を続けた。
黒い沁みのようなものを凝視していると、まず壁から人の手が伸びてきて
壁を引っ掻き出し、次に顔、体、足という順に喪服を着てガリガリに痩せた老婆?のような人影が出てきたらしい。
そしてその老婆は、完全に壁から出てくると廊下に正座し、壁をガリガリとまた引っ掻き出したんだという。
Bはここまで話すと一瞬身震いして右手で左腕の肩の辺りを触りながら、
「俺、それをじっとみてたんだよ、そしたらさ、その婆さんがこっちを振り返ってニヤニヤって感じで笑ったんだよ…」
それで俺に「こっち見た、早く逃げろと」言った部分に繋がるらしい。
Bは続けて「あのニヤニヤ顔はヤバかった…月明かりだけで薄暗かったけど、『悪意のある顔』ってのがどういうものか、俺はほんと良く解ったよ…」と、そして
「あの顔一生忘れられねーよ…」と頭を抱えて黙ってしまった。
Bの態度を見て全員沈黙してしまったのだが、暫らくしてAが「そんな事より
DとEだ、あいつら最悪だろ!俺たち見捨てて逃げやがった!」とかなり怒っている。