テキストサイズ

ネットに落ちてた怖い話

第62章 喪服の女

びっくりして布団から飛びのくと、そのままやつはニヤニヤと笑いながら両手を伸ばして近付いてきたらしい。盛り塩なんて何の役にも立たなかったとCは言っていた。

Cは部屋から飛び出して1階まで逃げたのだが、やつはCをずっと追いかけてきた。

それでパニックになり、Cは玄関から飛び出して外に逃げ出した。
ただ、その時は勢いで外に逃げ出したので、その後どうすればいいか全く考えておらず、とにかくあても無く夜道を走り続け、ふと目に付いた小さな神社に逃げ込んだ。

そして、拝殿の中に逃げ込みそのまま朝まで篭城するつもりだったらしい。

だが、Cの目論みは外れてしまった。
神社の中なら大丈夫だろうと思っていたらしいが、暫らく拝殿の周囲を歩き回っていたがやつは何なく拝殿の扉をすり抜け

ハハハハハ!ヒュー…
ハハハハハ!ヒュー…

と喘息患者みたいな呼吸と笑い声を上げながらCに近付くと、Cの首を絞め始めた。

Cは「あ、俺こんな事で死ぬのか…」と思いながら気を失ったらしい。

翌朝、Cは神社に掃除に来たお爺さんに発見され、そのまま救急車で病院へ運ばれ今に至ると。

病室でCは続けてこう言った「あいつ婆さんじゃなかった…ガリガリに痩せてたからぱっと見婆さんに見えたけど、声は明らかに若かった…たぶん20代くらいなんじゃ無いかと思う」と。

色々とんでもない話だったが、一番とんでもなかったのはCが殺されかけたって事で、話を聞いて相当ショックを受けた。

俺たちとCに何か違いがあったのか、それとも俺達はただ偶然助かっただけなのか、原因がさっぱり解らない。

Cは体に異常は無いとうことらしく、その日1日入院するだけで退院できた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ