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ネットに落ちてた怖い話

第62章 喪服の女

翌日は1学期の終業式で授業もなく学校が早く終った。

しかし、俺たちは担任に生徒指導室へと呼ばれた。
担任の話はこうだった。

俺たちがDとEを連れて空き家に肝試しに行き、そこでDとEを置き去りにしたと、そして、学校に来てからも2人を泥棒呼ばわりしてクラス全員で無視していると。

しんじられん、最悪だ。
それが俺の率直な感想だった。

DとEがやけに最近余裕そうな顔をしていると思ったら、ある事無いこと担任にチクって俺たちを完全に悪者にしていたのだ。
そして担任は、DとEをこれから呼ぶからお前たちは2人に謝罪しろと言い出した。

俺もAもBもCも相当ムカついたが、まずは誤解を解かないといけないので担任にあの日あった事をすべてありのままに話した。が、まったく取り合ってくれない。
挙句に「D君とE君が嘘をついているとでも言うのか!」と逆切れし始めた。

どうやらこっちの話ははじめから聞く耳持たないらしい。

それどころか、謝罪しないなら内申にも響くし、親を呼んで生徒指導をするとまで言い出した。

その一言で俺たちも完全にぶち切れ担任と口喧嘩になり、「親呼ぶなら呼べば良いじゃないですか!」と捨て台詞を残してそのまま生徒指導室を出た。

翌日、なぜか親は呼ばれなかったが、俺たちは学校に再び呼び出された。
生徒指導室に入ると、担任はみょうにヘラヘラしていて、昨日あれだけ喧嘩したのにやけに馴れ馴れしい。

担任の話はこうだった「D君E君とお前たちの意見に行き違いがあったらしいから、昨日の話はなかった事にする。ただ、2人を肝試しに連れて行った責任はお前たちにもあるから、これはお前たちが責任もって返してきてくれ」そういうと担任は例の桐の小箱にはいった懐中時計を長机に置いた。

意味が解らない。

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