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ネットに落ちてた怖い話

第38章 危険な好奇心5

俺は敢えてエロ本の事には触れずに
『暇だろーと思って来てやったんだよ!』
と淳の肩を叩いた。

淳は少し気まずそうに
『おぅ!この時間暇なんだよ!ロビーでも行って茶でもしよか?』
と言った。

俺は車椅子をベットの横に持って来て、淳の両脇を抱え、淳を車椅子に乗せてやった。

淳が
『ロビー一階だからナースに見つからんよーに行かんとな!』
と小声で言った。

俺達はコソコソと、まるで泥棒の様に一階ロビーに向かった。
途中、何人かのナースに見つかりそうになる度、気配を消し、物陰に隠れ、やっとの思いでロビーに着いた。
昼間と違い、ロビーは真っ暗で、明かりといえば自販機と非常灯の明かりしかなく、淳が

『何か暗闇の中をお前とコソコソするの、あの夜を思い出すよなぁ。』
と言った。

『そだな。何であの時、アイツの事を尾行しちまったんだろーな。。』
と俺が言うと淳は黙り込んだ。

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