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ネットに落ちてた怖い話

第43章 ヒッチハイク

まず、俺達は家族に挨拶をし、父が運転をしながら、自分の家族の簡単な説明を始めた。
母が助手席で前を見て座っている時は良く分からなかったが、母も異様だった。

ウェディングドレスのような、真っ白なサマーワンピース。
顔のメイクは「バカ殿か」と見まがうほどの白粉ベタ塗り。

極めつけは母の名前で、「聖(セント)ジョセフィーヌ」。
父はちなみに「聖(セント)ジョージ」と言うらしい。

双子にも言葉を失った。
名前が「赤」と「青」と言うらしいのだ。

赤ら顔のオッサンは「赤」で、ほっぺたに青痣があるオッサンは「青」。
普通、自分の子供にこんな名前をつけるだろうか?

俺達はこの時点で目配せをし、適当な所で早く降ろしてもらう決意をしていた。

狂っている。

俺達には主に父と母が話しかけて来て、俺達も気もそぞれで適当な答えをしていた。
双子はまったく喋らず、まったく同じ姿勢、同じペースでコーラのペットボトルをラッパ飲みしていた。

ゲップまで同じタイミングで出された時は、背筋が凍り、もう限界だと思った。

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