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ネットに落ちてた怖い話

第43章 ヒッチハイク

ミッ○ーマ○スのマーチの口笛。
アイツだ!!
軽快に口笛を吹きながら、大男が小を足しているらしい。

女子トイレの女の子の泣き声が、一段と激しくなった。
何故だ?何故気づかない?

やがて、泣き叫ぶ声が断末魔の様な絶叫に変わり、フッと消えた。

何かされたのか?
見つかったのか!?

しかし、大男は男子トイレににいるし、他の家族が女子トイレに入った形跡も無い。
やがて、口笛と共に大男がトイレを出て行った。

万が一女の子がトイレから連れ出されてはしないか、と心配になり、危険を顧みずに一瞬だけトイレの裏手から俺が顔を覗かせた。
テンガロンハットにスーツ姿の、大男の歩く背中が見える。

「ここだったよなぁぁぁぁぁぁぁァァ!!」

ふいに、大男が叫んだ。
俺は頭を引っ込めた。
ついに見つかったか!? カズヤは木の棒を強く握り締めている。

「そうだそうだ!!」

「罪深かったよね!!」

と父と母。
双子のオッサンの笑い声。

「泣き叫んだよなァァァァァァァァ!!」

と、大男。

「うんうん!!」

「泣いた泣いた!!悔い改めた!!ハレルヤ!!」

と、父と母。
双子のオッサンの笑い声。

何を言っているのか? どうやら俺達の事ではないらしいが…

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