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ネットに落ちてた怖い話

第43章 ヒッチハイク

周囲の明るさ・車の通過する音などで安心感はあり、恐怖感よりも「なぜ?」と言う好奇心が勝っていた。
錆付いたドアを引き開け、酷い匂いのする車内を覗き込む。

「オイオイオイオイ、リュック!!俺らのリュックじゃねぇか!!」

カズヤが叫ぶ。
…確かに俺達が車内に置いて逃げて来た、リュックが2つ置いてあった。

しかし、車体と同様に、まるで何十年も放置されていたかの如く、ボロボロに朽ち果てていた。
中身を確認すると、服や日用雑貨品も同様に朽ち果てていた。

「どういう事だよ…」

もう1度カズヤが呟いた。
何が何だか、もはや脳は正常な思考が出来なかった。

とにかく、一時も早くこの忌まわしいキャンピングカーから離れたかった。

「行こう、行こう」

カズヤも怯えている。
車内を出ようとしたその時、キャンピングカーの1番置くのドアの奥で「ガタッ」と音がした。

ドアは閉まっている。開ける勇気はない。
俺達は恐怖で半ばパニックになっていたので、そう聴こえたかどうかは、今となっては分からないし、もしかしたら猫の鳴き声だったかもしれない。

が、確かに、その奥のドアの向こうで、その時はそう聴こえたのだ。


「マ ー マ ! ! 」


俺達は叫びながらトラックに駆け戻った。
すると、なぜかドライバーも顔が心なしか青ざめている風に見えた。

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