キミのとなり
第1章 すき
少し早く着いた楽屋。
深い眠りにつけなくて、睡眠不足な毎日にも なんとなく慣れていて、ぼんやりとソファに座っていると、
「おはよ。」
と、にのが入ってきた。
オレの隣に座って、ガサゴソとバッグの中を探っている。
ドキドキした。
離れたい…
ううん。
離れたくない。
もう少しだけ このままそばに居たい。
あくまでも普通を装い、
ゲームを取り出すんだろう…なんて思いながら、視界の端に にのの姿を捉える。
あ、髪伸びたな。
ちょっと痩せた?
なんて。
オレもスマホでも いじろうかと、バッグに手を伸ばそうとした時…
にのの方の手。
指。
にのが手を繋いだ。
小指だけ?
ほんの少しだけど、キュッと握る。
ハッとして にのを見たら、今にも涙が溢れそうなうるうるの瞳が こちらに向けられて、また自分の足元を見るように俯いた。
深い眠りにつけなくて、睡眠不足な毎日にも なんとなく慣れていて、ぼんやりとソファに座っていると、
「おはよ。」
と、にのが入ってきた。
オレの隣に座って、ガサゴソとバッグの中を探っている。
ドキドキした。
離れたい…
ううん。
離れたくない。
もう少しだけ このままそばに居たい。
あくまでも普通を装い、
ゲームを取り出すんだろう…なんて思いながら、視界の端に にのの姿を捉える。
あ、髪伸びたな。
ちょっと痩せた?
なんて。
オレもスマホでも いじろうかと、バッグに手を伸ばそうとした時…
にのの方の手。
指。
にのが手を繋いだ。
小指だけ?
ほんの少しだけど、キュッと握る。
ハッとして にのを見たら、今にも涙が溢れそうなうるうるの瞳が こちらに向けられて、また自分の足元を見るように俯いた。