秘密の兄妹 2
第1章 狂った宴
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一晩中かけた情事がやっと終わり、疲れきった私の身体をお兄ちゃんの腕が優しく包み込む。
酷い疲労感が身体中を支配するけど、それと同じくらい幸福感や充足感も感じる。
ふと、今何時なのかが気になり、壁に掛けてある時計を見ると、いつも朝食を作り始める時間を20分程過ぎていることに気づいた。
急いで上半身を起こし、シーツで身体を隠しながら服を着るため立ち上がろうとしたその時、自分の身体に妙な違和感を感じて思わず固まる。
「…………」
黙って困惑している私に、お兄ちゃんは眠たそうな掠れた声で尋ねてくる。
「…どうした?」
「朝ごはん作りたいんだけど……立てない」
「は?」
私は俯いて泣きそうになりながら答える。
「足腰に力が全然入らなくて、立てないっ…
どうしよう……」
焦る私の姿を見て、お兄ちゃんは「ああ…」と言って、自身も身体を起こす。
「さすがにヤりすぎたか…」
「?」
「お前の体が弱ってるの知ってて一晩中イジメまくったからな…
そりゃ足も腰にも力が入らねぇだろ。
一切手加減しなかったし。」
特に驚いた様子もなく淡々とそう答えるお兄ちゃんに私は呆気に取られる。
「で、でも…学校行かなきゃいけないのに!
……ど、どうしよう…」
落ち着いているお兄ちゃんとは逆に、私はオロオロして青ざめる。
「学校なんて休めばいいじゃん」
「え?」
至極当然とばかりにそう述べるお兄ちゃんに私は驚いて顔をあげる。