秘密の兄妹 2
第2章 紫織の彼氏候補
《翌日の朝》
いつもの時間に起きて俺が階段を降りると、紫織がダイニングのテーブルに出来上がった朝食を並べていた。
顔色はかなり良いみたいだ。
俺と目が合うと、紫織は爽やかな顔をしてにっこりと笑う。
「おはよう、お兄ちゃん。早く顔洗ってきちゃって。ご飯できてるよ。」
「…ああ。お前、今朝もお粥か?」
テーブルの上をチラリと見ると、自分の分のお粥の他に俺の分の普通の朝食も律儀に作られていて、綺麗に並べられていた。
「うん。昨日の夜はすごく良く眠れて、今朝は早く起きられたの。だから朝ごはん別々に作ってみた。
私はまだ普通の食事は不安だからお粥にしておいた…
でも、お粥の味付けは濃い目にしてあるの。
今日のお昼は学食のうどんかお蕎麦にしてみるね。」
「…紫織、今朝も一緒に登校するからな。」
俺がぶっきらぼうにそう言うと、紫織は幸せそうに微笑んで頷く。
◇
2人で朝食を食べ終えると、紫織はソファーで寛いでテレビを見ている俺の目の前のテーブルに食後のアイスコーヒーをスッと置く。
氷が入って冷えたアイスコーヒーを口にすると、すっきりとした苦味が口に広がり、まだ半分寝惚け気味だった俺の頭が覚醒してきた。
もう6月か。
6月といえど既にかなり蒸し暑くなっている。
アイスコーヒーが美味く感じるわけだ。
アイスコーヒーを飲みながら、食器を洗っている紫織の全身を上から下まで盗み見る。
……本当、いい女だよな…
「……」
食器を洗い終え、着けていたエプロンを外して、シュシュで纏めていた髪を解くと、紫織は学校指定のバックのポケットに自分のスマホを入れる。
俺は壁に掛けてある時計を見て、時間を確認する。
…まだ時間に余裕がある。
「紫織」
俺はソファーをポンポンと叩いて、俺の方に来るように紫織を呼びつける。
紫織は頷くと、おずおずと近づいてきて俺の横に座る。
犬みたいで可愛らしい。
「違う。」
「…え?」
「お前が座るのはここ。」
いつもの時間に起きて俺が階段を降りると、紫織がダイニングのテーブルに出来上がった朝食を並べていた。
顔色はかなり良いみたいだ。
俺と目が合うと、紫織は爽やかな顔をしてにっこりと笑う。
「おはよう、お兄ちゃん。早く顔洗ってきちゃって。ご飯できてるよ。」
「…ああ。お前、今朝もお粥か?」
テーブルの上をチラリと見ると、自分の分のお粥の他に俺の分の普通の朝食も律儀に作られていて、綺麗に並べられていた。
「うん。昨日の夜はすごく良く眠れて、今朝は早く起きられたの。だから朝ごはん別々に作ってみた。
私はまだ普通の食事は不安だからお粥にしておいた…
でも、お粥の味付けは濃い目にしてあるの。
今日のお昼は学食のうどんかお蕎麦にしてみるね。」
「…紫織、今朝も一緒に登校するからな。」
俺がぶっきらぼうにそう言うと、紫織は幸せそうに微笑んで頷く。
◇
2人で朝食を食べ終えると、紫織はソファーで寛いでテレビを見ている俺の目の前のテーブルに食後のアイスコーヒーをスッと置く。
氷が入って冷えたアイスコーヒーを口にすると、すっきりとした苦味が口に広がり、まだ半分寝惚け気味だった俺の頭が覚醒してきた。
もう6月か。
6月といえど既にかなり蒸し暑くなっている。
アイスコーヒーが美味く感じるわけだ。
アイスコーヒーを飲みながら、食器を洗っている紫織の全身を上から下まで盗み見る。
……本当、いい女だよな…
「……」
食器を洗い終え、着けていたエプロンを外して、シュシュで纏めていた髪を解くと、紫織は学校指定のバックのポケットに自分のスマホを入れる。
俺は壁に掛けてある時計を見て、時間を確認する。
…まだ時間に余裕がある。
「紫織」
俺はソファーをポンポンと叩いて、俺の方に来るように紫織を呼びつける。
紫織は頷くと、おずおずと近づいてきて俺の横に座る。
犬みたいで可愛らしい。
「違う。」
「…え?」
「お前が座るのはここ。」