秘密の兄妹 2
第3章 純哉と奏多
「ううん、先にスーパーに行ってる!
じゃ、じゃあ行ってくるね!」
「…………」
逃げるようにその場を離れる紫織の姿を、俺は目に焼き付けるように見つめた。
…俺は紫織の人生を通り過ぎるだけの、ただの男にだけはなりたくない……
◆◆
「お兄ちゃん、今日の夕飯、何か食べたいものとかある?」
「…………」
買い物を終えて、食材を冷蔵庫に入れている紫織を俺は後ろからそっと抱きしめる。
「紫織、食事の準備はあとででいいから、
俺の部屋で一回ヤろう。
朝の続き…。あれ、中途半端でお前には地獄だったろ?」
俺は紫織の耳元で優しく囁く。
紫織は俺の方に顔を向けると、焦った表情で言う。
「…あのっ、今日ちょっと蒸し暑くて汗かいたから、
できるならシャワー浴びたい。
…だめ?」
「俺はこのまますぐにでも大丈夫だけど?」
「…っ、せっかくなら綺麗にした身体を、お兄ちゃんに抱いてもらいたい…です。」
「…なら、俺もシャワー浴びてくるか。
先に出てエアコンつけて部屋を涼しくさせて待ってるから紫織はあとから来い。
あ、今日は下着も着けて、またその制服姿で来いよ?」
「…なんで?」
「セーラー服って何かエロいだろ。
セーラー服姿のJKとセックスとか、同じ学生のときにしか味わえねぇ醍醐味だからな。
実の妹とセックスしてる背徳感と、セーラー服姿の女子とセックスしてる背徳感が、俺には堪んねえんだよ。
男心ってやつ?…いや、俺の趣味か。」
俺がそう言うと、紫織は顔を曇らせた。
「…分かった。お兄ちゃんの言う通りにする…」
「…………」
「ねぇ、お兄ちゃん。キスして…」
「…あぁ」