秘密の兄妹 2
第3章 純哉と奏多
風呂から出た俺は、エアコンのリモコンボタンを押し、蒸し暑い部屋が涼しくなるよう設定した。
そして、ベット横にあるサイドテーブルの上に、水の入ったペットボトル2本・ティッシュ1箱・大量のコンドームをバサッと置き、そのままベットにゴロンと横になる。
夕飯の前に一度ヤッてすっきりしたら、また夜には紫織とのセックスをとことん楽しむ予定だ。
明日は休みだし、何の問題もない。
もう、遠慮する必要もない。
どうせあと9ヶ月弱で終わる関係だ。
失うのを分かっていて紫織に遠慮するのも馬鹿らしいし、紫織に遠慮してセックスして、のちに紫織が俺とした以上のセックスを他の男としたら、俺自身が死ぬほど後悔することになる。
それだけは絶対に嫌だ。
自分がどれだけ身勝手かなんて、重々承知の上だ。
「………」
軽く溜め息を吐き、目を閉じ暫くすると、俺の部屋のドアが控えめにトントンと2回ノックされた。
「入れ。」
外にいる紫織に聴こえるように、大きめの声で返事をすると、ドアを開けて紫織が部屋に入ってくる。
俺の言ったとおり、制服姿だ。
俺はベットの上に座り、壁に背をもたれた。
「ほら紫織、朝の続きをするぞ。
俺の膝の上に乗って、背中は俺の胸に預けて座れ。」
「…うん。」
紫織は素直に返事をすると、俺の膝の上にちょこんと座り、そのまま俺に背を預けてくる。
俺は両手を回して、後ろから紫織の身体を抱きしめた。
【今は】紫織は俺のモノだ。
誰にも渡す気はない。
俺は右手で紫織の長い髪をスッと横にずらし、
紫織のうなじに唇を押し付けた。
「あっ…」
ピクッと紫織の身体が震える。
チュッ、チュ、と紫織の首筋に何度か軽くキスを落としてから、うなじの見えづらいところに思いきり唇を吸い付ける。
「…っつ…」
唇を離すと、そこには所有印という名の小さな赤い花が一つだけ美しく咲き乱れていた。
「………」
少しだけ満足し、再び両手を紫織の身体に伸ばした。