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第7章 かわいいひと〜ベッドの中〜



で、昨日。

鍵を忘れたと言う相葉を部屋に連れて行った。

相葉にコーヒーを淹れてやると美味しい、と飲む。

冷たくなってた手のひらでカップを包むように。

「今日、お母さんは?」

「夜勤。」

相葉の母親は看護師だと聞いていた。

母一人子一人で仲睦まじく、慎ましやかに暮らしているのを知ってる。

「そっか。泊まれば?良かったら。」

「…いーの?」

上目遣いで俺を見る姿は、さながら迷子の仔犬かなんかで。

ほっとけない。

……訂正。

かまいたい。

自主的に。

腹減ってる?、と聞けば、うん、と素直に答えるからせっかく人が居るんだし…と適当に野菜や冷凍庫の中の肉を出す。

「鍋やろっか!」

「マジ?やろっ!」

満面の笑みで手伝うよ、と俺に近づいてきた。

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