Everything
第13章 かわいいひと〜クリスマス〜
「相葉は?
この後、デートか?」
そんなことを言われてすぐに別れたって言えなくて黙ってた。
でも聞きたいことを思い出して慌てて口にする。
「先生は?」
「え?」
「デート。」
ハハッと笑って、
「クリスマスに大野さんと会うんだぞ?察しろよー。」
俺の肩をバンと叩いた。
「でもっ…いるんでしょ?
彼女…」
「クリスマスにほっとかれるんだよ?もはや彼女じゃないでしょ。」
先生には悪いけど。
俺は嬉しくて嬉しくて仕方ない。
神様、
サンタさん、
俺は悪いヤツですか?
「じゃーな。頑張れよ。
クリスマスイブに働いてんだ、
いいことあるよ、きっと。」
さっき肩を叩いた手は俺の頭を撫でてから離れた。